「……うん。そんな感じでいいかな!」
HPを海さんに採取チェックしてもらって、HP作りを終えた。
「じゃあ、明日から開園しようか! 今は夏休みの初めだし、ちょうどいいかな」
明日っ……! 早いなぁ! 柳川くんの予定はないかな……?
「柳川くん、明日から来れる?」
「うん。明日は特に何もないからね。火曜日と水曜日が僕たち2人の予定があるから、そこを定休日にできてよかったね」
柳川くんの言うことにうんうんとうなずく。
「よし、じゃあ明日から開園だーっ!」
「「「おーっ!」」」
明日は、少しはお客さん来てくれるといいな……! 9時開園で、6時閉園だよね!

次の日、思っていたことよりも予想外のことになっていた。
「すっご……。いっぱいお客さん来たね……?」
「うん……。でも多すぎないかな……っ⁉︎」
そこにはざっと……300人、いや400人以上のお客さんが列を作っていた。
「マジ楽しみ〜」「え〜、なんかすごくない⁉︎」「動物かわいい〜!」「てか飼育員さん? かな? 小学生2人マジ可愛い〜!」「春野財閥の子らしいよ〜」
お客さんがワイワイ話している。
「これ……敷地は十分広いから大丈夫そうだけど、7人で仕切れるかなぁ……」
私が腕組みすると、柳川くんはすぐお客さんの列の方に向かって、何かの紙を配っていた。
ん……? あの紙、なんだろう……? パンフレットっ……?
「はい、これパンフレットです〜。本日大変混み合っておりますので、ご了承ください〜」
わっ……パンフレットまで作ったのかな……? すごいっ……! って、見惚れてる場合じゃない! 私も手伝わなきゃ……っ!
「や、柳川くん、私も手伝うね!」
小声で柳川くんに話しかけると、パンフレットをもらう。

「ふ〜っ、やっとお客さんみんな入ってくれたね!」
「そうだね……。みなさん楽しんでくれるといいね」
ゆっくり楽しんでいるお客さんを、柳川くんと見ながら話す。
「ただ……初日にこれだけ来るとなると、どんどんネットで拡散されていって……ものすごい数が来ちゃうかも……」
たっ、確かに……! まあ、売り上げとかにはなるけど、動物ちゃんたちにストレスを与えちゃうかもしれないしな……。でも、人数制限とかしたら、お客さんが可哀想だし……。でも……。
「春野さん? まあエサやりイベントとか作るのもいいかもね」
「確かに! そうしたら、動物ちゃんたちへのストレスもちょっとは減るかもだし……」
「そんなことまで考えてたんだ! 春野さんはすごいね」
ーードキッ。
ん? ドキッ? まっ、まあいいや……。ともかく、イベントを増やしたり、色々してみよう……!
「おー!」
私は、勢いよく手を挙げた。
「……? おー!」