どんな動物ちゃんを迎えようかな〜！　まずはうさぎでしょ、次にモルモット……いや、ゾウとかもいいな……！　アライグマだって迎えたいし……。
「夢、まずは人手がいるわよ」
　不意に声をかけられて、後ろを見た。
「お母さん！　お父さん！」
　そこには、見慣れた2人の姿があった。
「人手って、どういうこと？」
　私はお母さんの言った言葉の意味がわからなかった。
　人手……？　私で十分じゃない？
「お世話係、獣医、責任者……全部1人でできるわけないだろう？」
　お父さんが答えると、お母さんもこくこくとうなずいた。
「そっか……！　でも、どうやって探せばいいの？」
　道に運よくいるわけないだろうし……。
「そんなことだと思って、呼んでおいたわよ。すみません、お願いします〜」
　えっ？　もう呼んであるの……⁉︎
「「「「「はい」」」」」
　そうすると、女の人2人、男の人３人が出てきた。
　わっ……お母さん、準備が早いっ……！
「夢、この人が獣医さんで、この人たちがお世話係の人よ」
　お母さんは、一人一人説明してくれている。
「えっ、嬉しい！　でも、責任者は……？」
「「夢だよ」」
　私が質問すると、ニコッとほほえんでお母さんとお父さんは口を揃えて言った。
「私？　そっか、私この動物園の責任者だ……！」
　私は嬉しくて、大きな声が出た。
「なら、あなた達4人をお世話係に、あなたは獣医に、任命します！」
　私は、にこっとほほえんで、明るい声で言った。
「「「「「はい。よろしくお願いします！」」」」」
　５人は口を揃えて言った。
　息ぴったり……！　よーし、こうなると次はお待ちかねの動物ちゃんだーっ！
「お金は私たちが払うから、自由に動物を呼びなさい。いい動物園になるよう、応援してるわよ」
　お母さんにウインクされて、私も嬉しくなった。