アニマルランド!

「実は……mochaが来てくれることになったんだよね。SNSで見たらしくて」
「え……! あのmochaが⁉︎」
「すごいですね!」
し、信じられない! あのテレビにも引っ張りだこのmochaが……!
「だから、2人とも明日は忙しくなるから、頑張ってね!」
「「はい!」」
私と蘭くんは、同時に返事をした。

次の日、開園1時間前にアニマルランドに行くと、たくさんのお客さんが列を作っていた。
「おはようございます! やっぱり人すごいですね……! mochaは何時くらいに来るんですか?」
私は、海さんに声をかけた。
「ああ、おはよう。mochaは、大体……10時くらいかな」
「そうですか! 今日は忙しくなりそうですね!」
今日は気合を入れて頑張ろう! でも、蘭くんがまだ来てない……?
蘭くんが来ていないことに気づいた時、後ろから声がした。
「夢さん! 遅くなってごめん!」
「あ、蘭くん! よしっ、じゃあ今日もいつも通り、見回りしてから、お客さんに今日の内容を伝えよっか!」
私たちは、いつも開園前はそうしている。アニマルランドは広いから、それでいつも1時間くらいかかる。ちょうど良い時間だ。
そして、園内を見回り終わって、お客さんに内容を伝えるために、スピーカーを手にする。
「お客様、今日はアニマルランドにお越しいただきありがとうございます。園長の夢野 花です。今日はあの大人気配信者、mochaが来るにあたって、大変混み合っております。ご了承ください」
私は、お客さんに呼びかけて、お辞儀をした。そして、時計が9時の針を刺したのを確認して、もう一度スピーカーを持つ。
「では、アニマルランド開園となります。みなさま、気をつけていってらっしゃいませ」
アナウンスをすると、すぐにお客さんで賑わう。と同時に、海さんが話しかける。
「夢ちゃん、やっぱりアナウンスいいね! 才能がある!」
「えへへ……。ありがとうございますっ……」
私は恥ずかしくなって下を向く。
「じゃ、今日も頑張ってね」
海さんに言われると、私は「はい!」と返事をして、見回りや、営業へと向かう。
そして、ついに10時。mochaがやってくる時間になった。
「夢ちゃん、mochaさんが来たよ。頑張ってね」
私は、深呼吸をして、mochaの前に立つ。
き、緊張する〜っ……!
「今日はご来園ありがとうございます、mochaさん。スタッフ一同お待ちしておりましたっ」
するとmochaは、私を見ていった。
「まだ中学生なのに動物園営業してるなんてすごいわ〜! ちゃんとしてるし、お客さんもたくさん! 今日はたくさん見させてもらうわね♡」
よかった……。ひとまずは見てもらえるっ……! ならもう私は離れていいかな?
「あ、そうそう。あなたガイドもしているんですって〜?」
「はっ、はい! 一応……」
私は、ガイドとしても園長としてもここで活動?をしている。
「なら、私にもしてもらえないかしら?♡」
私はおどろきながらも、うなずいた。