「良いところ!俺の行きつけのカフェだよ!」
カフェ?
お金1000円くらいしか持ってないし、それにこんな平日の授業中に制服の男女がカフェって目立たない!?
あれこれ考えていると、せまい裏路地を通ったところに、「cafe sasaki」と書かれた看板がある、綺麗でおしゃれなカフェについた。
「もしかして、ここ…?カフェ、ささき?」
「うん、そだよ。来たことないでしょ。常連ばっかで、すげー美味しいんだよね」
路地の奥の方にあったら私でもカフェがあると思わないから来れないかも。
「でも、常連さんばかりとは言え、店長さんとかに言われないかな?」
「だいじょーぶ。俺、しょっちゅうサボってここ来てるから。暇つぶし。店長気さくでいい人だから篠原さんもくつろいでいいよ」
親指を立ててウインクをした室川くん。
「そ、そう?お邪魔します…」
「いやいや人の家じゃあるまいしそんなかたくならないでよ。てんちょー!女の子連れてきたよ〜」
ズカズカとお店に入っていく室川くんについていく。
室川くんがカウンターに座ったので、私も隣に座って店長さんの顔を伺うと、店長さんはまたか…という感じに呆れていた。
「はぁ〜、またぁ?それに今授業中でしょ!サボらないでっていっつも言ってんじゃん」
わぁ…。
何に驚いたか…。店長さんの顔に、です!!