「もっと、かたいイメージあった。女友達としか話してるとこ見たことないし」
「うん。男子とはあまり話さないかも。そもそも、男子友達が少ないから。幼馴染の双子くらいかな」
蘭と私と、幼馴染の双子の男子。
仲いい人って誰?と聞かれたら、真っ先に幼馴染の三人が思い浮かぶ。
「ほー。いるにはいるんだ」
どういう意味でしょう。
室川くんってたまに、悪口言ってるのか褒め言葉なのかわからないことを言う。
「ってか、今からサボらね?」
突然の室川くんからのアイディア。
何言ってるの!?
ていうか、紳士的で真面目そうな室川くんがサボるって…本当に室川くんの思考がわからない。
悪く言ってるつもりじゃないけど。
「無理だよ。私、皆勤賞目指しt「今どきそんな皆勤賞とかいらねーって!てか、ホームルームと一限目半分サボってんだからどうせ同じだよ!なっ?親に無理強いさせられてるわけじゃねぇんだろ?」
そりゃあ親は緩すぎるくらいに言いつけが少ないけど。
うぅむ…一限目を半分サボっちゃったか…。数学の授業はなるべく受けたかったんだけど、仕方ない。
「わかったよ」
「よっし!じゃあ、早速行こっ」
手をグイッと引っ張られ、室川くんが走る。
はやい…っ!
「ねえ、室川くん!どこ行くの?」
それに、話して間もない私を連れてって…気まずくないのか。
さすが室川くん…としか言いようがない。