「部屋に戻って勉強しようと思うんだ!広瀬くんのおかげで解き方もわかったし!」
そう言い、篠原が俺に弾けるような笑顔を見せた。
この笑顔は…俺だけのものがいい。絶対、室川やさっきの知らねぇ女には渡さねぇ。
「そうか。じゃあ、送るぞ」
「大丈夫だよ?寮まではちょっとの距離だし」
「男子寮と女子寮で違うだけなんだから、俺も途中まで一緒だし、いいだろ」
「あっ、そっか。うん。それなら…ありがとう」
だから…俺はお礼を言われるようなことは篠原にしていないのに、律儀なやつだ。
そういうところも、良い…けどな。
ただ、下心あるやつに勉強を教えてもらってるなんて篠原が知ったら…どう思うか。
せっかく隣の席だというのに、もう話せなくなってしまうかもしれない。
「広瀬くん」
隣で無言のまま歩いていると、篠原が立ち止まって俺を見上げる。
「何度も言うけど、本当にありがとうね。スパルタじゃなくて助かったよ」
冗談ぽく笑う篠原にまたドキッとさせられた。
「別に。てか何でそんなに遠慮してんだよ。もっと気軽に言えよ」
距離が遠いみてぇで嫌なんだよ。
「だって、いつも「うざい」とか「うるせぇ」とかって言うから…。嫌いなのかなって」
マジかよ。そんなふうに思われてたのか。
女を好きになることなんて初めてだから距離の詰め方とか、話し方とか、どうすればいいのかわかんねぇだけなのに。
「そういう言葉に、意味はねぇ。けど、傷つけてたなら悪かった。篠原に他の奴らみたいに嫌な印象はねぇし、嫌いなら勉強教えねぇから。ちゃんと、覚えとけ」
「そうなの‥?嬉しい…」
わかりやすく口角が上がる篠原。
嬉しいって、そんなにかよ?俺みたいなやつ一人に嫌われていなかったからって?
「変な顔すんなよ」
そう言い、篠原が俺に弾けるような笑顔を見せた。
この笑顔は…俺だけのものがいい。絶対、室川やさっきの知らねぇ女には渡さねぇ。
「そうか。じゃあ、送るぞ」
「大丈夫だよ?寮まではちょっとの距離だし」
「男子寮と女子寮で違うだけなんだから、俺も途中まで一緒だし、いいだろ」
「あっ、そっか。うん。それなら…ありがとう」
だから…俺はお礼を言われるようなことは篠原にしていないのに、律儀なやつだ。
そういうところも、良い…けどな。
ただ、下心あるやつに勉強を教えてもらってるなんて篠原が知ったら…どう思うか。
せっかく隣の席だというのに、もう話せなくなってしまうかもしれない。
「広瀬くん」
隣で無言のまま歩いていると、篠原が立ち止まって俺を見上げる。
「何度も言うけど、本当にありがとうね。スパルタじゃなくて助かったよ」
冗談ぽく笑う篠原にまたドキッとさせられた。
「別に。てか何でそんなに遠慮してんだよ。もっと気軽に言えよ」
距離が遠いみてぇで嫌なんだよ。
「だって、いつも「うざい」とか「うるせぇ」とかって言うから…。嫌いなのかなって」
マジかよ。そんなふうに思われてたのか。
女を好きになることなんて初めてだから距離の詰め方とか、話し方とか、どうすればいいのかわかんねぇだけなのに。
「そういう言葉に、意味はねぇ。けど、傷つけてたなら悪かった。篠原に他の奴らみたいに嫌な印象はねぇし、嫌いなら勉強教えねぇから。ちゃんと、覚えとけ」
「そうなの‥?嬉しい…」
わかりやすく口角が上がる篠原。
嬉しいって、そんなにかよ?俺みたいなやつ一人に嫌われていなかったからって?
「変な顔すんなよ」

