悪かったですね、考えられなくて。
 と、二人で教室に戻ったんだけど、結局担任の先生に怒られてしまった。
「う~、怒られるの本日二回目…」
四限目の授業が終わり、昼食の時間。
蘭と一緒に食堂で向かう途中に私が嘆くと、当たり前でしょ、と冷たい返事が返ってきた。
「えー、蘭~。慰めてくれないのー?」
ぎゅーっと蘭の腕に絡みつく。
「はーいはい。可哀想でちゅね、自業自得だけど」
「う…。わかってるもん、自業自得だって。こんなに怒られたの初めてだからヤサシイ蘭おねーさまに慰めてほしかったの!」
「全くもう。可愛いんだから。優紀にそんな顔でお願いされたらしょうがない、ってなっちゃうじゃん。…どんまい、優紀」
ガクッ
それは慰められてるのか…。
食堂について頼んだものをもらい、蘭と確保した席に座って、何気なく前を見ると…広瀬くんと室川くんが向かい合って食事していた!
前(ちょっと近く)に広瀬くんがいることよりも、二人が一緒に食事していることに、蘭と顔を見合わせた。
「あっ!篠原さん!それに鶴城さんも!」
私たちに気が付いた室川くんが食べていた丼ぶりを持って後ろにいた蘭の隣に座った。
「はわわ!!」
何の断りもなしに急に隣に室川くん(蘭の推し)が来たことにより、蘭はカチコチに固まってしまった。
「ね、広瀬!広瀬も篠原さんたちと一緒に食べない?」