え……?俺、何?
「うん、なぁに?」
「やっぱなんでもねぇ」何?気になる。
「意地悪」
「うるせぇ。てか、室川となんか…一緒にサボったって、聞いたんだけど」
「!? なんでそのこと知って…ぁ、や…」
自分で言ってしまった…。
最悪だぁ…蘭にも言ってないのに、どうして広瀬くんの耳に入ったんだろう?
「室川が教室戻った時、優紀がいなかったの見て、保健室来たんだよ。それで聞いた」
相変わらず素っ気ない広瀬君だけど、寝てた私をベッドに移動させてくれたんだもの、十分すぎるくらいのやさしさだ。
「そっか。…あれ、広瀬君怒ってる?」
「は、怒ってねぇよ。お前が室川とサボったからイラついてるだけ」
「…? なんで、室川君とサボってイラついてるの」
「うっせー。俺が、寝てる間に室川と接近しやがって…」
??? 広瀬君は何のことを言っているんだろう?
接近って言っても、話したりカフェに行っただけなのに。
まぁ、だけ…ではないか。サボるのはいけないことだし、室川君にも迷惑かけちゃったかな。怒られてないといいけど。
「ほら、だいぶ寝ただろ?戻んぞ」
戻るって、一緒に?
意外なことにえ?と聞き返してしまった。
「だーかーら!二人一緒のほうが怒られねーだろ」
そ、そうかな。
でも、嬉しく思ってる自分がいるのも確か。
「うん!戻ろ」
「さっきからそう言ってんだろ」
「ハハ…ごめん」