それに、室川くんの茉優さんを見る目…。
あれって、他の女の子たちへのものとは違う気がする。
って、そんなことどうでもいいか!
「はい、パフェお待ち!大智にはハムサンドね!」
「お、さすが茉優…さん!わかってるー」
「当たり前でしょー。あんた甘い物苦手なの、私はちゃーんと知ってるわよ」
へー…室川くん甘いの苦手なんだ。
茉優さんも知ってるんだ…さすがシンユウ。
私にはわからない2人の世界。
「ほら、優紀ちゃん!ボーッとしてたらパフェが泣いちゃう!食べて食べて」
「あ…はい!」
言われてようやくハッとしてパフェを口に運ぶ。
「ん、美味しい!!甘くてすっごく美味しいです!」
パフェ、久しぶりに食べたな〜。
美味しすぎる〜!!
「「あははっ!」」
また、茉優さんたちの声が重なった。
「優紀ちゃん、ありがと〜!!嬉しいな、いつもは大智が連れてくる女の子は感想も言わずに黙々と食べるか、そもそも口もつけないで大智といちゃいちゃしてるからさ(笑)」
笑顔で言う茉優さんに、室川くんが気まずそうに目をそらす。
「ごめんって。…普通に茉優さんの料理食べてほしいだけなんだけどさ。みんな俺の方しか見ないし…」
室川くんが、はあ、とため息をついて茉優さんに謝る。
「何言ってんのよ。私はいいの。あんたがいっつも食べなかった子の分まで平らげてくれてるから。甘いの苦手なくせに」