知らないことは知らないままで

「怜生くん、正直に言うね…。
私は結衣の妹の羽衣なの…
怜生くんは覚えてないと思うけど…
お願いだから私の事を…思い出して…?」

「はあ?羽衣…?誰だそれ?
結衣はずっと一人っ子だったはずだ!!
結衣には妹などいないんだ!!!」

私の中で何かが壊れた

「結…衣は…ひとりっこ…?」

「そう、結衣はずっと一人っ子なはずだ!
俺は小さい頃からずっとずっーと
見てきたんだから!!!」


私はどうでも良くなり
自分の学生証だけ取って
怜生くんを置いてファミレスを出た

私はひたすら家までの道のりを歩いた

あーあ、私なんでこの人によく思われたくて
結衣のふりをしていたんだろう…

怜生くんはもう記憶を無くした日から
私の存在はなくなっているんだ