こんな事が立て続けに自分の身の周りに
起こるなんて本当にどうかしている‥‥

圭吾さんの生まれ変わりである支配人に
巡り会えただけでもすごいことなのに、
私の記憶にあるその人物と瓜二つの
女性に何故か体が震え始めた。

‥‥‥似ているだけならまだしも、
私の中の鈴子がそう感じるならそうなの
だと思う。


『手が空いたものですから。
 お部屋までご案内します。』

『ありがとう。お昼もご一緒できる
 かしら?』

『勿論です。』

2人の仲睦まじいやり取りをここから
見つめるだけしか出来ず、お2人が目の前の階段を登る際もずっと俯いて目を逸らしてしまった。

『鳥山さん、あの方は花苑 梓様です。
 当ホテル‥というより日髙支配人の
 特別な方なので、粗相のないよう
 よろしくお願いします。』

「ッ‥はい‥かしこまりました。」


特別な方‥‥‥

そんなの聞かなくても、あの2人の
やり取りや雰囲気が前世と同じだから、
瑆さんが言っていただろう恋人なのだと
分かってしまう。

‥‥‥よりによって同じ人とは、
運命の悪戯だとしてもこんなにツラい
ことはない。