私に話しかけてくれる優しい声

目が合うと少しだけ笑う仕草

本当は胸が熱くなるほどその一つひとつの行動に他の人には抱かない思いを
ここに秘めている

だが、誰にも言うつもりもない‥‥。
いや、言ってはならないからこそ、
気を張っていなくては危ない

『圭吾さんが決められたことなら
 仕方のない事だけど、粗相のない
 ようにね。それと‥おかしな事を
 したらここを辞めてもらうわ。』

「はい‥かしこまりました。」


部屋を出て、いつもの持ち場に辿り着くと、そこが1番安心するのかようやく
安堵の溜め息が溢れた

旦那様のお世話係‥‥‥か‥‥

雲の上のような役目に不安しかない
けれど、信頼して下さるからには
しっかりと答えたい。

不安があるものの、真面目に働いて姿を
見てくださっていた喜びに満ちて、
水仕事に励み、その日の午後はミヤさん
に仕事内容を教えてもらう事にした。

『まずは、下女の使用人の服ではなく、
 こちらの着物を明日から着なさい。』

えっ?