目を見て話すと約束はしたものの、
ミヤさんやハルさんがいる場所で
上げても良いものだろうか‥‥

唾をゴクンと飲み干し、心音が高鳴る
中ゆっくりと頭を上げて視線を上に向けると、旦那様が笑った気がした。

『鈴子、ミヤの言い付けをしっかりと
 守り私の身の回りの世話を頼んだよ。
 いいね?』

ミヤさんを見ると小さく頷いたので、
旦那様の方に向き直った。

「かしこまりました。宜しくお願い
 致します。」

『フッ‥‥期待している。』

ドクン


『ミヤ、午後から出掛ける。
 支度を頼んだよ。ハル、今日は
 帰りが遅くなるから君も明るいうちに
 帰りなさい。』

『圭吾さん!』

旦那様とミヤさんが部屋から出ていかれる際も頭を軽く下げてお見送りすると、
ハルさんと2人きりの空気が重く、
私も部屋を出る事にした。


きっとハルさんは私が旦那様のお側に
いることに反対だとすぐに理解した。

しかし、主人は旦那様である身なので、
逆らうことなどとても出来ない。