再逢  小指の約束

(お会いしたかった‥‥‥ずっと‥)


こんな事を誰かに言ったとしても、
信じてもらえないと思う‥‥


でも‥‥誰にも言えずに生きてきたが、私には前世の記憶がはっきりと残っているのだ‥‥


そして‥目の前にいる男性は、名前こそ
違うけれど、私が密かに想いを寄せていたあの人に瓜二つだった。


(‥‥またあなたに会えるなんて‥‥)


とめどなく溢れる涙に加えて、嗚咽が
漏れてしまい、慌てて口元を押さえる
ものの鼓動が鳴り止まない‥。


どうしよう‥‥‥。
さっきまでは面接の事で頭がいっぱい
だったのに、今は想いを馳せたあの人
の生まれ変わりに会えた事で頭も心も
いっぱいだ‥‥‥。


こんな‥‥奇跡‥信じられないけれど、
もう二度と会えないと‥思った‥‥


ドサッ

『おい!!君!!どうしたんだ!?
 おい!!しっかりしろ!!』


遠くで彼の声が聞こえつつも、その場で
目の前が真っ暗になった私は意識を失った。