グッと距離を詰めてキラキラな笑顔を
見せてくれた瑆さんに耐えられず距離を取った。

『鳥山さん!なんだか久しぶりに
 楽しくなりそうだね。』

ご機嫌に鼻歌なんて歌いながら食事を
食べる瑆さんを隣に、私の心はかなり
ざわついていた。

前世の記憶を持ったまま何故自分が
生きてるのかいまだに分からない‥‥

別人であってくれたらと何度も思うが、
見つめられたり触れられる度に、
私の中の鈴子の気持ちが一気に
押し寄せる


あの人は圭吾さんじゃないし、圭吾さんはとっくの昔に亡くなってるのに、
鈴子を通して私に何か言いたい事でも
あるのだろうか‥‥。

それにしてもさっきの頭を撫でられた
行為は、鈴子じゃなくてもドキッと
させられてしまう。


日髙支配人って、大人で落ち着いた人だと思っていたけど、あの甘い笑顔は不意打ち過ぎる。

その日の午後は、仕事の合間に何度も
その行為を思い出してしまい、ここに来て初めて集中出来なかった日だった。