その中でも私が記憶に残る何かが出来る
としたら‥‥‥

「支配人‥‥私‥『Passage du vent』
 の良さを伝えたい‥‥。働く皆さん
 のことも勿論ですが、何か見えない
 部分の仕事は出来ませんか?」

各部署をまわっておいて、そのどれも
を選ばないなんておかしいと思われても
仕方ない‥‥

でも、支配人の話を聞いて、自分が
ホテリエとして足りない部分をもっと
探したいと思えた

ただでさえ迷惑をかけまくって、
厄介者に違いないのに、ここでもまた
支配人を悩ませてしまうはず

下を向かず、唾を飲み込むと、目の前の
少しも乱れぬ容姿とスーツを着こなす
支配人を見つめた

『君がそうしたいなら受け入れるよ。』

えっ?

『良さを伝えたいのなら、今まで通り
 全ての部署を周りながら仕事の良さ、
 人の良さを学べばいい。それプラス
 そうだな‥‥ホテルや街の案内人を
 してもらおうか。』

「案内人‥‥ですか?」