怒りに満ちた面持ちで瞳に涙を溜める
花苑様から真っ直ぐ目を逸らさず見つめ
る支配人の揺るがない強さに、ホテリエ
としての立ち振る舞いをもっと学びたいと感じる

ゲスト様皆さんにゆったりと、くつろいで頂ける空間を守るのも大切な仕事だ

お金を頂く以上、ホテリエとして
おもてなしをするのは当然だが、
せっかく楽しみに来てくださった方が
不安になったり来なければよかったと
思える行動に対しては目は潰れない

丁寧で繊細な接客をする支配人だからこその決断なのだと思えた‥‥

『‥‥分かったわ‥帰らせていただく
 わ。』

『ご理解下さりありがとうございます。
 鳥山さん‥ここは私に任せて
 いいから、今見えたゲスト様の
 チェックインに入ってください。』

「は、はい、かしこまりました。」

本田さんと話すゲスト様に目を向けると
支配人は、花苑様とお部屋の方へ
向かって歩いていってしまった。

怖かった‥‥‥

本音を言えば、支配人が居なかったら
どうなっていたかと思うほどに‥‥

勤務中だから、仕方なく花苑様に厳しく伝えたはずだから、2人がきちんと恋人として話せて仲直りできるといいな‥‥