「‥ッ‥‥支配‥人?」

『‥‥ああ‥‥すまない。
 ‥少しは気分は落ち着いたか?』


ハッと我にかえるも、何処か懐かしいと
思えたその感覚に驚き口元に手を当てる
と胸がいっぱいになる感覚に陥る

どうかしてる‥‥‥

彼女といると、自分じゃなくなるような
変な気持ちが込み上がる

上司として向き合うべき事なのに、
私情を挟んでいるのはむしろ俺の
方だな‥‥

心の中で深く溜息を溢すと、鼻を啜る
彼女の横顔をジっと見つめる

フロント業務の研修はまだ始まった
ばかりだ。

真面目な彼女だからこそ、自分の気持ちは後回しにして我慢する。
そんな姿を何度も見てきた。

花苑様が何日滞在するかは分からないが、もしかしたら鳥山さんに何かして
くるかもしれない。

今前を向いて学びたいと言う彼女の
邪魔だけはしたくないから、俺に出来る
事は守る事だな‥‥

落ち着いた彼女を寮に戻らせた後、
ある人物に電話をかけた。

何事もないといいが念の為にも‥‥

日髙side end