ここは本当に落ち着くな‥‥

景色もそうだが、呼吸がしやすい‥‥

本来ならお気に入りのテリトリーに
他の誰も入れたくないが、不思議と
彼女は嫌だとは思わなかった

何故泣いているのか知りたい‥‥

前世の話を聞いてなかったとしても、
いつも自然と彼女を目で追っている
事にも気付いてる‥‥

だからこそこんなにツラそうな顔を
見たくはないし、慰めるのは自分で
ありたいと思ったのかもしれない

俯かずこっちを見てくれればいいのに‥

邪魔が入ったが、このまま1人で
帰せない‥‥。彼女の細い指を手に取り
しっかりと手を繋ぐと、また彼女が
泣いた気がした。

どうしたら彼女の不安を取り除くことが出来るのだろうか‥‥


執務室に戻る事も考えたが、今は
誰にも邪魔されたくないと思った俺は、
彼女を自分の車に乗せた。

すると運転席から眺めた彼女の横顔が
一瞬違う人に見えて目を見開くものの、
無意識に手が伸びて彼女の頬に触れた