『暁人さんを訪ねてフロントに行こうと
 したら、外に行くあなた達を見かけ
 たのよ。』

『そうでしたか‥。申し訳ないですが、
 お引き取り願えると嬉しいです。
 彼女と大事な仕事の話があります
 ので。』

『‥‥お仕事の話?でしたら
 ここじゃなくてもいいのでは?』

『フッ‥‥でしたら私たちが移動
 しましょう。花苑様はここで
 ゆっくりお過ごしください。』

えっ?

立ち上がった支配人に手首を掴まれ
ると、花苑様と目が合ってしまった。

暗がりでも分かる‥‥
私に向けられる冷たい視線と感情を‥‥

『暁人さん!』


怖くて何も言えない私は立ち去る前に
頭を下げると、支配人と一緒に来た道を
また歩き始めた。

「支配人!戻ってください、私の
 事は本当に何でもないですから。」

『言っただろう?今は勤務中だ。
 俺が優先すべきは鳥山さんで、
 君の方が大切だから。それに‥
 泣いてる君を1人にする紳士には
 なりたくなくてね。』

支配人‥‥