「次の人、入ってください。」
ドアを開けて女性が言った。それを聞き、順番を待ってた女性が部屋に入っていった。
次が俺の面接の番。緊張して足がカタカタ鳴っているのに気付かない。
俺のあとには何人も面接を待っている人がいる。ほとんどの人が老人だ。中には若い人や中年、子供までもがいる。
そんなことを不思議には思わない。なぜなら当たり前のことなのだからだ。
「緊張しますよね?どんなこと聞かれるんだろ?」
隣の中年男性が俺に話しかけてきたがそれどころではない。
自分のスーツに目をやる。その白いスーツはとてもきれいで一面の雪を思い出させた。
「そう言えば由希子とスキーしに行ったな。」
元カノのことを思い出す。全て楽しかったことばかり…ため息ばかりが出た。
「お疲れ様でした。」と言われ女性が奥の扉から出てきた。

「次の人。どうぞ。」
そう言われ部屋に入った。
今から俺の面接が始まる。