心の彩-ココロノイロ-


「ご飯、どこで食べます?」

「探す所からだな」


胡桃が気になっていそうな、カフェ風のレストランに行くことになった。

席に着いて、不安げに口を開く。


「いいんですか?本当に奢りで」

「いいって言ってるだろ、しつこいな。好きなの頼みな」


胡桃は結局、ポテトフライとカルボナーラ、ゼリーを頼んでいた。


「人の金だからって容赦ねーな」

「遠慮するなって言うから」

「まあいいけど」


いっぱい食べる子は好きだ。

思わず頬が緩む。


「好きな子にもそんな感じでいればいいのに」

「あ?」


発言の意味が取れず、怪訝な顔になる。


「あー、そういう感じじゃなくて。さっきみたいなにこぉって優しい雰囲気です」

「…余計なお世話だバカ」


どんな顔したってお前は…。


飯が来ると、もりもり食べる胡桃。


「うまぁ…」

「良かったな。人の金で食う飯は美味いよな」


胡桃は苦笑した。