心の彩-ココロノイロ-


コオカ堂書店に着いて、


「胡桃、はぐれるなよ」

「子ども扱いしないでください」


と当然のやりとりをしてから。

俺はカゴを持ち、胡桃にはタイトルと作者名の書かれたリストの紙を持たせた。


胡桃の持つ紙を覗く。


「ジャンル別に書いてあるな…まあ、行くか」


どんどん本を入れていけば、さすがに重たい。


「先輩、腕大丈夫ですか?」

「ナメてんの…?」

「いえー」


20冊を超えた辺りから、正直限界を迎え始めてきた。


「カゴ、分けて持ちます?」

「平気…」

「いや、ぶるぷる…」

「気のせいだ」


レジで両手持ちにする。

ふう…。


「俺のバッグから、封筒出して」

「あ、はい」


会計後、袋を分担して持つことになる。

多少俺の方が重いが。