心の彩-ココロノイロ-


体育祭が無事終わり、打ち上げ行くぞ、と腐れ縁の岡本に捕まっていると。

校門に胡桃がいることに視界の端に気付く。

俺にとっての色だから、それはすぐ気付く。


それはとても強い色だった。


胡桃が、他校の男子高校生と恋人繋ぎをして、こちらを見ていた。

会釈をしてくる。


そりゃ、告白なんてしてくるわけないよな。

浮かれてた俺が悪い。

毎週2人で過ごしているのが、特別なのだと勘違いしていた。

違った。

あいつにとっては、ただの日常の一部に過ぎなかったんだ。


不都合なものから目を逸らすように、胡桃とその彼氏から顔を背けた。