ポイ捨てされた偽聖女ですが、歌の力が開花したので子供たちと楽しく過ごそうと思います。


 アキくんが自分の席にどかっと不機嫌そうに腰を下ろすのを見て、レイ先生は私を皆に紹介してくれた。

「彼女は今夜泊るところがなくて困っているそうです。先生は困っている人は助けたいと思っています。みんなはどうですか?」
「良いと思いまーす!」
「おもいまーす!」
「困っている人は助けなきゃね!」

 そんな皆の答えにほっとして、私は頭を下げた。

「こんな時間にごめんなさい。本当に助かります」

 と、7歳くらいの女の子が笑顔で声を掛けてきてくれた。

「お姉さん、お名前は?」
「え? あ、凛音です」
「リオお姉さん。あのね、あたしはモニカ!」
「モニカちゃん、よろしくね」

 笑顔で挨拶すると、他の子たちも順番に自己紹介をしてくれた。
 でもその途中で私のお腹がぐう〜と盛大な音を出し、大笑いされてしまった。
 そして、なんと夕飯までご馳走になってしまったのだった。



「何から何まで本当にありがとうございます」

 布団まで用意してくれたレイ先生に私は何度目かのお礼を言う。
 今丁度布団を女の子たちの寝室に運び、再び食堂に戻ってきたところだ。

「いえいえ、こちらこそ食器の後片付けを手伝ってもらって助かりましたよ。人数が多いからいつも大変でね」

 そうしてレイ先生は笑った。
 先ほども、エプロンをつけた女性マリーナさんに散々お礼を言われてしまった。

 今は誰もいない静かな食堂のテーブルに向かい合わせに座り、レイ先生が続ける。

「子供たちも貴女が来てくれて嬉しそうだ。本当にありがとう」