愛してる

今日だけを。

夜の暗さは少し怖いけれど

あなたが導いてくれたから

怖くはないよ。

とめどなく漂う空気の中

私は今日も生きてる

愛してたいよ。

この世界

こんな世界を


今日が最後だって思ってた。


生きる理由はどこ?

いつか最後に知る言葉


綺麗でありますように。

今誰も知らない場所へ駆け出して

つらい気持ちは鍵をかけましょう


今日も探すよ。

存在証明見つけよう

誰も知らない定理を見つけて

この苦しさからお別れしましょ

そっと俯いたら

夜の暗さが身に沁みた


今日も世界は生きづらいけど

いつか

優しい日々が寄り添ってくれる。

今はそう思うだけで精一杯。

繋いだ手は離さないで

泣いたことには気付かないで

どうか

優しい日々が寄り添ってくれますように。

どんな明日だって関係ない。

この照らす星に願おう。

ただ愛を歌うよ

きっとまた笑えるように。


ただいつも怖くて
朝の目覚ましの音のスイッチを切ってみた。
朝起きて結局さ
何も無いけど。

苦しいからいつか連れ出して


「おはよ。」
「…おはよ」

「元気ないけど大丈夫?」
「あ、うん!大丈夫よ」
「そう。ならよかったわ、これ朝ご飯。お母さんもう仕事行かないとだから後は適当に食べといてね」
「うん。」
私のお母さんは離婚して一人でわたしを育ててくれた。

家族には心配なんてかけないよ。

静まり返った家に私一人。

今日も学校。

そう思うだけで吐き気がする。

生きていかなきゃ

わかってるけど…
ーーーーーーー★
あれはいつだったかな。
その頃私は中学3年生で、クラスには1番目立つ子、莉羅(りら)がいた。皆その子にだけは逆らえなくて、その子だけは何をしてもよかった。


だから例え人をいじめてもよかった―

『ねぇあいつさーいじめない?』
その一言だった。
すべての歯車が動き出した。

いじめられていたのは私じゃないの。
私じゃないのに―――

そのクラスでは1番目立つ子とは逆に1番冴えない、地味な子がクラスにいた。確か名前は早瀬 沙綾(はやせ さあや)
その子は莉羅やその取り巻きの子たち、クラスのみんなからひどいいじめを受けていた。

だからそれを見てて私は許せなかった。

そう思ったからかな。

行動に移しちゃって

ある日沙綾がいじめられてるとき

『…もうやめなよ!!!そんなことして楽しい?沙綾は苦しんでいるんだよ。』
そう言ってしまった。
別に庇ったことに対しては後悔はない。
だって許せなかったから。
でも…
私が沙綾を庇ってから沙綾のポジションは私になり、なぜか庇ってあげた沙綾は莉羅と仲良くなりわたしをいじめた。
そのまま高校でも一緒になっちゃって……


あの時の記憶全部覚えてる。

頬を伝う涙 

感情がぐちゃぐちゃになって

生きる理由を失った。

そんな気持ちは中学校で鍵をかけたはず…なのに。

嫌なこと思い出しちゃった。
早く学校行かなきゃね。
ーーーーーーー

つらい気持ちが込み上げてもどうすることもできないから。

「望月じゃんーおはよー?」
声がする方を振り向く前に自分に水がかかった。
別にいつものこと。
「どうー?気持ちよかったー?」
周りはみんな笑ってる。

「う、うん…」
「ウケる〜!」

あぁ。やっぱり変わらないんだ。
私は私がだいっきらい。
弱くて惨めで冴えなくて。

ーーーーーーー★
放課になった。
"あの人たち"に呼び出されない限りは放課はずっと一人でいられる。

よかった。
今日は私に用事がないんだ。


放課はいつも怖いから、外に出てゆっくり息をする。
ただそれだけでしんどいだらけの感情も少しはおさまるの。
消えたい私はどうすればいいのだろう。
正解なんて分からない。
一人でずっと抱え込むの、ずっと。
心の傷がしみる。
「ぁぁ…疲れた。」何度口にしただろう。
そろそろ教室へ行かなきゃね。

誰か少しでもいいからぬくもりをください。

こんな私を救ってください。

「ちょーと?望月さ、どこ行ってたのー?」
「ご、ごめんなさい。」
ねぇ
教えてよ
正しい生き方を。
「まっいーや。」
「「「「キャハハ!ダッサー」」」」
覚えてる
言葉の痛みを。


孤独な世界。
声も出ない。

***
今日が終わった。
夜だけは私の味方でいてくれる
夜だけは愛したい。
苦しさはいらないアクセント。
これからもつらい気持ち、続くのかな?
透明な感情へ。

朝が来てまた夜が来て
毎日憂鬱。
泣けないまま、言えないまま
眠れないまま、笑えないまま。
不安で。
ただ救われたいって願っている。

眺めるだけの毎日じゃ
何も変わらないから。
傷ついた日々にそろそろさよならしてもいいよね。
今日も生きてる、つらいの抱えたまま。
ーーーーーーー
その日
私は決意した。
屋上へ行って、フェンスに手をかけて。
「危ない!」
誰…?
わたしを呼ぶのは"あの人"しかいないのに
後ろを振り向く。
目の前に立っていたのは私より少し背が高い男子
「…何」
「今、何しようとした?」
「別に。」
お願い、お願いだから
最後くらい
止めないで
「それ以上登るな!」彼がそう言ったときチャイムがなった。
「…チャイム。鳴ったよ」
「じゃあ、一緒に戻るよ?」
「そんな心配しないで。ちょっと…外の空気吸いに来ただけ、だから。もう少し休んでから行くから、だから先に行っててほしい。」
「……わかった。また授業終わったら来る。変なこと考えんなよ。」

その言葉に私は返事をしなかった。

もう決めたから。

屋上のドアが閉まる音がする。
 
本当は生きていたい
いつか笑えたら
その日が来たら
笑えるといいなぁ

彼は誰だったのだろう
名前も、学年も分からない。
でも、それでも少し楽になったよ。
あなたが止めてくれて。
最後にあなたに会えてよかった。

あなたがいたから

最後は怖くなかったよ。

今日が溶けていって

憂いを染め上げた

ごめんね。

バイバイ。

そして

ありがとう。