今日は、近道して帰ろうか






「今日は、どこ行く?」



気づけば放課後で、隣のクラスの椿が目の前にいた。


楓に言われて意識を周りに向けてみれば、確かに、椿をチラチラ見ている女の子たちが結構いる。


「あー、えーっと、そうだな、そ、外で考えよう....!」


なんだか私は居づらさを感じて、急いで教室を出た。



「で、どこ行く?」


靴を履き替え、隣を歩く幼馴染。

教室を出たって、椿に視線が集まってるのがわかる。

むしろ、どうして今まで気づかなかったのか。



「なぁ、ぼーっとしてんなよ」



ちょん、と肩を小突かれて、びっくりする私の顔を椿が覗き込んできた。



「なんかあった?」


言われてみれば、長いまつ毛に、透明感のある肌。短髪だけどサラサラの髪の毛。

夕陽に溶け込みそうな淡い瞳。



「椿って、かっこいいね」



何度も近くで見てきたのに。

今さら、そんなことに気づく。



「..........頭でも打った?」

「ううん、全然」

「そ」