今日は、近道して帰ろうか






自分の気持ちをちゃんと言葉にしたはずなのに、椿は黙ってしまって、家までの帰路がやけに静かだ。


私、何が伝える言葉を間違えてしまっただろうか。

でも、今伝えられる精一杯を伝えたはずだ。



「牡丹、ここ車通り多いから気を付けろよ」

「あー、うん」



私のことを気遣いながらも、やっぱり椿の表情は暗い。

幼馴染が進路のことに口出ししたのがよくなかったのだろうか。

あそこは、もっとこう、慎重に......。



といっても、金曜日を繰り返すだけだから、徐々にとかもできないしなぁ。

もし私が椿に進路のこと口出されたら......。

いや、椿は私のする事にどうこう言わないしなぁ。



うーん。

もっとこう、椿とは楽しく、仲良く、円満に、ハッピーな感じで過ごしたいんだけどなぁ。



また、金曜日を繰り返したら、そもそも何も触れないでみようか。

最初は椿の気持ちも聞かずに恋を応援するとか言っちゃったし。

しかも、自分の気持ちに反して。


それすらもなかったことにして、ただ椿と遠回りして帰る。


映画とか観たらなんか変わるかな。

.........違う選択肢、なんて残すところそれしかない。



遠回りしてた日常を終わらせない。

もう、それくらいしか思いつかないよ。