今日は、近道して帰ろうか

「正直、まだ決めきれてないんだ。両方受けるつもりでいる。

だからまだ、離れるって決まったわけじゃないし、泣くなよ、牡丹」



そう言って私の頭を優しく撫でる椿。


...........あれ。でも、前回は、今日の放課後に、県外に行くってはっきり.......。



ふと、椿の顔を見たら、とても困ったような顔をしていた。



.............もしかして、同じ時間を繰り返しながら、過去が少しずつ変わってる.....?


私が泣いたから、椿は県外に行く道を決めきれずにいるのだろうか。



「そろそろ、俺着替えに戻らないきゃだ。

楓さん、申し訳ないけど、牡丹のこと頼んでいい?」

「あ、うん!もちろん!」

「じゃあ、牡丹。早く泣き止んで教室戻りなよ」

「う、うん........」



椿の出ていった教室で、私と楓の2人。



「椿くん、県外行くかもしれないから泣いてたのね。それに......」



全ての事情を把握した楓が、また、私の背中をそっと摩る。



「ねぇハナ。

他人の私が、ハナや椿くんの気持ちを理解することは、幼馴染の2人がお互いを理解するよりずっと難しいことだけどさ、

私はね、さっきの椿くん見てて、ハナが椿くんにとって、とっても大事な人なんだなって感じたよ。

それに私はさ、たまに思うんだけどね.........」