今日は、近道して帰ろうか






「椿!!」



いつもは、椿が迎えに来てくれていたけど、今日は私から迎えに行った。

なぜなら、早く話したかったから。



「え、珍し.....」

「いいからいいから!早く帰るよ!!」



驚いている椿を連れ、私たちは今日も帰路に着く。



「なんかあった?」


いつもと様子が違う私を不思議に思ったんだろう、椿が歩きながら聞いてくる。



「私ね、椿に聞きたいことがあって!」

「聞きたいこと?」

「そう」



隣を歩く椿よりも半歩前に進んで、振り返る。

すぅ、と冷たい風を吸い込んで、吐き出す。



そして、


「椿は、好きな人に告白しないの?」


私は問うた。



「え?」

私の言葉に驚いて、椿も立ち止まる。



「告白だよ、告白!好きな人、いるんでしょ?」

「なんで知ってんだよ」

「幼馴染だもん」



本当は、何度も今日を繰り返して知ったんだけどね。



「告白しなよ!」



繰り返して知ったこと。

椿はどうやらその子のことが、とってもとっても、


「好きなんでしょ?」


それから、椿とその子は、どうやらかなりいい感じ。

告白すればきっと付き合える。

椿に、初彼女ができる。



「告白は、しないよ」

「え、なんで?!」

「先に伝えなきゃいけないことがあるから」



はっきりそう言った椿は、ふいと私から顔を背けた。



「先に伝えなきゃいけないこと........?」


なんだろ。

それって、私は知ってる話なんだろうか。