「勝手に部屋を出るな。言っただろう、ここは男ばかりの職場なんだ」
「えっと、ごめんなさい?」
「自衛くらいしろよ。それと例の件についてだが、こちらでわかっている範囲の資料はそこの棚にまとめてある。好きに見てくれて構わない。後は自分で調べろ」
素っ気ない口調だが、まさかロランがそんな協力までしてくれると思っていなかったミレッラは、目をまばたかせた。
(言葉じゃなくて、態度を見ろって、こういうこと?)
これは彼が有能だからとか、そういう問題ではない。
たとえ有能でも、協力する意思がなければ資料なんて揃えてくれるはずがない。
「ロラン、あなたって……」
「なんだ?」
「なんだか不憫に思えてきたわ。どうして『鬼官僚』なんて呼ばれているの? 神か天使ならわかるけど」
「……いや、それならまだ『鬼』の方がマシだ」
「そんな……なんだか歯がゆいわね。でも、本当にありがとう」
素直に感謝を伝えたら、なぜかロランが一瞬だけ身体をびくつかせた。
しかしすぐに、いつもの余裕綽々とした態度に戻る。
「えっと、ごめんなさい?」
「自衛くらいしろよ。それと例の件についてだが、こちらでわかっている範囲の資料はそこの棚にまとめてある。好きに見てくれて構わない。後は自分で調べろ」
素っ気ない口調だが、まさかロランがそんな協力までしてくれると思っていなかったミレッラは、目をまばたかせた。
(言葉じゃなくて、態度を見ろって、こういうこと?)
これは彼が有能だからとか、そういう問題ではない。
たとえ有能でも、協力する意思がなければ資料なんて揃えてくれるはずがない。
「ロラン、あなたって……」
「なんだ?」
「なんだか不憫に思えてきたわ。どうして『鬼官僚』なんて呼ばれているの? 神か天使ならわかるけど」
「……いや、それならまだ『鬼』の方がマシだ」
「そんな……なんだか歯がゆいわね。でも、本当にありがとう」
素直に感謝を伝えたら、なぜかロランが一瞬だけ身体をびくつかせた。
しかしすぐに、いつもの余裕綽々とした態度に戻る。
