ぴたりと、ロランの動きが止まる。
やっと彼の意識がこちらを向いたことに勇気付けられて、ミレッラは勢いで続けた。
「この国は女性が爵位を継げないわ。だからあなたも知っての通り、叔父がイラニア伯爵家を継いだ。でも私腹を肥やすだけで、領民のことなんて何も考えてない。税金も跳ね上げられて、最近はきな臭い噂も聞いたわ。元イラニア伯爵の娘として、このまま黙って見ているわけにはいかないのよ」
「……税金が上がった、ね。それで? あなたの言う復讐とは、具体的に?」
「叔父の不正を暴いて今の地位から引きずり下ろしたいの」
「結局あなたの手元に爵位が戻ってこなくても?」
「構わないわ。叔父のものであるより、国に返還したほうがみんなのためだもの」
ロランが身体を起こす。彼が何か思案している隙に、横にのけられていた布団をたぐり寄せ、身体を隠すように抱きしめた。
バスローブの前がはだけているとはいえ、まだ服を着たままの彼と何も着ていない自分の差が居た堪れなくなってきて、唇を噛む。
やがて彼が思考の底から戻ってきたのか、吐息をこぼすように笑った。
「なるほど。あなたはただ守られるような女性とは違うらしい。俺は余計なことをしたのかもしれないな」
やっと彼の意識がこちらを向いたことに勇気付けられて、ミレッラは勢いで続けた。
「この国は女性が爵位を継げないわ。だからあなたも知っての通り、叔父がイラニア伯爵家を継いだ。でも私腹を肥やすだけで、領民のことなんて何も考えてない。税金も跳ね上げられて、最近はきな臭い噂も聞いたわ。元イラニア伯爵の娘として、このまま黙って見ているわけにはいかないのよ」
「……税金が上がった、ね。それで? あなたの言う復讐とは、具体的に?」
「叔父の不正を暴いて今の地位から引きずり下ろしたいの」
「結局あなたの手元に爵位が戻ってこなくても?」
「構わないわ。叔父のものであるより、国に返還したほうがみんなのためだもの」
ロランが身体を起こす。彼が何か思案している隙に、横にのけられていた布団をたぐり寄せ、身体を隠すように抱きしめた。
バスローブの前がはだけているとはいえ、まだ服を着たままの彼と何も着ていない自分の差が居た堪れなくなってきて、唇を噛む。
やがて彼が思考の底から戻ってきたのか、吐息をこぼすように笑った。
「なるほど。あなたはただ守られるような女性とは違うらしい。俺は余計なことをしたのかもしれないな」
