それでは旦那様、私と賭けをいたしましょう

 首から鎖骨へ、鎖骨から胸元へ唇を下ろしていく彼を止めるため、彼の頭を両手で挟むように掴む。
 緑の瞳が言外に非難してくる。

「聞いてくれたら、あなたの好きなようにしていいから」

 彼が「はあ」とため息をこぼした。

「わかった。話は聞こう。ただ、俺も手は止めない」
「ちょっと!」

 彼の唇が再び肌に押し当てられ、心臓が不規則に跳ねる。

「ほら、話してみろ」
「真面目に聞いてほしいのだけどっ」
「真面目に聞いている。話を聞いてほしいあなたと、さっさと既成事実をつくりたい俺の、互いの要望を叶える方法をとっているだけだろう?」

 彼が上目遣いでニヤリと目を細めたところが両胸の隙間から見えて、見慣れない光景に頭が沸騰しそうになる。
 ロランは本当にやめる気がないようで、彼が口を開けてミレッラのあらぬところに食いつこうとしているのを認めた瞬間、羞恥心が限界を突破して慌てて叫んだ。

「復讐をっ、したいの!」