昼間に見た礼装姿とは違った色気を漂わせる無防備な姿に、ミレッラの緊張はさらに増していく。
思ったよりも鍛え抜かれた厚い胸板や、袖から覗くがっしりとした太い腕。なぜか見てはいけないものを見ているような気分になる、バスローブで隠された腰から下のライン。それら全てが、鼓動を速めてくるのだ。
(――って、なんで私がこんな気持ちにならないといけないのよ!)
男性にも色気というものがあるのだと、初めて知る。そういった表現は女性に対して使われるもののはずなのに、目の前の仮面男にも十分使える言葉だと思う。
けれど、自分がこれほど動揺していることを気取られるわけにはいかない。
また、彼が漂わせる圧倒的な支配者感に、呑み込まれるわけにもいかなかった。
ロランがサイドテーブルに置かれていたワインボトルとグラスを手に取ると、ミレッラを振り返る。
「飲むか?」
おかしな話だが、ここで初めて彼の声を聞いた。結婚式の誓いの言葉でさえ、彼は頷いただけだったから。
お腹の奥に響くような、耳に心地好い低音だ。
が、何を考えているのかわからないロランに、ミレッラは警戒心を強めながら首を横に振る。
思ったよりも鍛え抜かれた厚い胸板や、袖から覗くがっしりとした太い腕。なぜか見てはいけないものを見ているような気分になる、バスローブで隠された腰から下のライン。それら全てが、鼓動を速めてくるのだ。
(――って、なんで私がこんな気持ちにならないといけないのよ!)
男性にも色気というものがあるのだと、初めて知る。そういった表現は女性に対して使われるもののはずなのに、目の前の仮面男にも十分使える言葉だと思う。
けれど、自分がこれほど動揺していることを気取られるわけにはいかない。
また、彼が漂わせる圧倒的な支配者感に、呑み込まれるわけにもいかなかった。
ロランがサイドテーブルに置かれていたワインボトルとグラスを手に取ると、ミレッラを振り返る。
「飲むか?」
おかしな話だが、ここで初めて彼の声を聞いた。結婚式の誓いの言葉でさえ、彼は頷いただけだったから。
お腹の奥に響くような、耳に心地好い低音だ。
が、何を考えているのかわからないロランに、ミレッラは警戒心を強めながら首を横に振る。
