「そのつもりだった。だが正直に言うと、難航していたんだ。あの豚は悪知恵だけは働くようだから」
それはミレッラも身に沁みて知っている。だからこちらの思惑を見破られ、エーゲハルトとの婚約を白紙にされてしまったのだ。
カリーナはエーゲハルトに純潔を捧げたと言っていたが、おそらくそれも伯爵とカリーナの作戦だろう。エーゲハルトは本当にカリーナが自分に純潔を捧げてくれたから責任を取ろうとしていたようだが、カリーナが実際に純潔だったかどうかは怪しいところだと思っている。
なぜなら。
(私に意地悪な使用人は、だいたい男性だったのよね。私をいじめてカリーナから何かしらの褒美をもらっているのには気付いていたわ。そして夜明け前、たまにカリーナの部屋からその使用人がこっそりと出てくるのも)
夜会などで交わされる令嬢たちの会話で、男女に関する多少の知識を持っていたミレッラは、それの意味することに薄々勘づいてはいたのだ。
そうでなくても、年頃の令嬢の部屋から異性が出てくるのが醜聞になるというのは、さすがにわかっていた。
が、ミレッラが注意したところで、カリーナが聞く耳を持つわけがなかった。
その時、ふいに何かを思い出しそうになって、ミレッラは「ん?」と眉根を寄せる。
それはミレッラも身に沁みて知っている。だからこちらの思惑を見破られ、エーゲハルトとの婚約を白紙にされてしまったのだ。
カリーナはエーゲハルトに純潔を捧げたと言っていたが、おそらくそれも伯爵とカリーナの作戦だろう。エーゲハルトは本当にカリーナが自分に純潔を捧げてくれたから責任を取ろうとしていたようだが、カリーナが実際に純潔だったかどうかは怪しいところだと思っている。
なぜなら。
(私に意地悪な使用人は、だいたい男性だったのよね。私をいじめてカリーナから何かしらの褒美をもらっているのには気付いていたわ。そして夜明け前、たまにカリーナの部屋からその使用人がこっそりと出てくるのも)
夜会などで交わされる令嬢たちの会話で、男女に関する多少の知識を持っていたミレッラは、それの意味することに薄々勘づいてはいたのだ。
そうでなくても、年頃の令嬢の部屋から異性が出てくるのが醜聞になるというのは、さすがにわかっていた。
が、ミレッラが注意したところで、カリーナが聞く耳を持つわけがなかった。
その時、ふいに何かを思い出しそうになって、ミレッラは「ん?」と眉根を寄せる。
