(感謝するわ、言葉を交わしたこともない公爵様。おかげで反抗心が蘇ってきたもの)
そうだ。己の境遇を嘆く暇があるのなら、両親の遺した意思を守るために動け。考えろ。立ち止まるな。
領民たちは、今もミレッラを信じて耐えてくれている。
(私がこれまでの女性と同じような言い訳を使っても、叔父様が何がなんでも嫁がせようとするでしょう。もし公爵を回避できたとしても、どうせ他の男性をあてがわれるだけ)
であるならば、ここは大人しくリステア公爵のもとに嫁ぐほうが賢明かもしれない。
(確か彼は、財務省地方財政長官の地位にいるんだったわよね。厳格な彼は領地を経営する貴族にとって、目の上のたんこぶらしいじゃない。でも逆に言えば、貴族の不正を暴くのに彼ほどの適任者もいない)
実は、ミレッラは前々から叔父の領地経営には疑念を抱いているのだ。
叔父は年々税金を上げているが、巻き上げる税金が多ければ多いほど、比例して叔父が国に納める税金も上がるはずなのだ。
本来は婿を迎えて伯爵夫人として領地経営に携わる予定だったミレッラは、父から必要な知識のみならず、実際の仕事を手伝いながら勉強していた時期があった。
そこから鑑みると、どうやっても収支が合わない気がしている。
一度着たものは二度と着ないドレス、目にも痛い大きな宝石、屋敷を彩る高級絨毯から美術品まで、全て叔父とカリーナが来てから増えたもの。
そうだ。己の境遇を嘆く暇があるのなら、両親の遺した意思を守るために動け。考えろ。立ち止まるな。
領民たちは、今もミレッラを信じて耐えてくれている。
(私がこれまでの女性と同じような言い訳を使っても、叔父様が何がなんでも嫁がせようとするでしょう。もし公爵を回避できたとしても、どうせ他の男性をあてがわれるだけ)
であるならば、ここは大人しくリステア公爵のもとに嫁ぐほうが賢明かもしれない。
(確か彼は、財務省地方財政長官の地位にいるんだったわよね。厳格な彼は領地を経営する貴族にとって、目の上のたんこぶらしいじゃない。でも逆に言えば、貴族の不正を暴くのに彼ほどの適任者もいない)
実は、ミレッラは前々から叔父の領地経営には疑念を抱いているのだ。
叔父は年々税金を上げているが、巻き上げる税金が多ければ多いほど、比例して叔父が国に納める税金も上がるはずなのだ。
本来は婿を迎えて伯爵夫人として領地経営に携わる予定だったミレッラは、父から必要な知識のみならず、実際の仕事を手伝いながら勉強していた時期があった。
そこから鑑みると、どうやっても収支が合わない気がしている。
一度着たものは二度と着ないドレス、目にも痛い大きな宝石、屋敷を彩る高級絨毯から美術品まで、全て叔父とカリーナが来てから増えたもの。
