――まさか、取り戻す気か?
彼女の婚約を聞いて、真っ先に頭に浮かんだのがそれだ。
探りを入れた時、ミレッラ側が婚約者に婿入りを願っているらしいという話を小耳に挟んでからは、ほぼ確信でそう思った。
彼女がそれでいいならいいかと事の成り行きを見守っていたけれど、エーゲハルトという男はあまり評判がいいとは言えず、彼女の従妹と浮気している話を掴んだ時にはもう、盛大に頭を抱えたものだ。
人のいい父親に続き、娘までなんて不憫な――最初はそんな、同情心から始まった気持ちだったように思う。
このままでは彼女が伯爵家を追われ、婚約者まで奪われる未来しか見えてこない。
そこでロランは、イラニア伯爵の罪を暴いても無関係の彼女が巻き込まれず、彼女が爵位を取り戻す手伝いもできるよう、『結婚』という形を取った。
ミレッラがリステア公爵夫人にさえなってくれれば、伯爵の罪からはどうとでも庇えるようになるからだ。
もともとロラン自身も王子たちから早く結婚しろとお節介を焼かれていて、後継者問題を抱えてもいた。
彼女となら利害が一致するかもしれないと思い、さっそくイラニア伯爵に求婚を申し込んだら、予想通りふたつ返事をされたので顔を歪めないようにするのが大変だった。
彼女の婚約を聞いて、真っ先に頭に浮かんだのがそれだ。
探りを入れた時、ミレッラ側が婚約者に婿入りを願っているらしいという話を小耳に挟んでからは、ほぼ確信でそう思った。
彼女がそれでいいならいいかと事の成り行きを見守っていたけれど、エーゲハルトという男はあまり評判がいいとは言えず、彼女の従妹と浮気している話を掴んだ時にはもう、盛大に頭を抱えたものだ。
人のいい父親に続き、娘までなんて不憫な――最初はそんな、同情心から始まった気持ちだったように思う。
このままでは彼女が伯爵家を追われ、婚約者まで奪われる未来しか見えてこない。
そこでロランは、イラニア伯爵の罪を暴いても無関係の彼女が巻き込まれず、彼女が爵位を取り戻す手伝いもできるよう、『結婚』という形を取った。
ミレッラがリステア公爵夫人にさえなってくれれば、伯爵の罪からはどうとでも庇えるようになるからだ。
もともとロラン自身も王子たちから早く結婚しろとお節介を焼かれていて、後継者問題を抱えてもいた。
彼女となら利害が一致するかもしれないと思い、さっそくイラニア伯爵に求婚を申し込んだら、予想通りふたつ返事をされたので顔を歪めないようにするのが大変だった。
