それでは旦那様、私と賭けをいたしましょう

 即答する叔父に目を見開く。

「カリーナはエーゲハルトくんに純潔を捧げたのだよ」
「純、潔……!?」
「そうだ。さすがは神の遣いであらせられる神官殿は、どちらが本当の愛かわかってくださったぞ」

 信じられない、とカリーナに視線をやる。
 ふたりはまだ結婚していない。だというのに、結婚前に夫でもない相手にそれを捧げてしまうなんて。
 貴族令嬢にとってそれがいかに重要なものか知らないはずがないというのに。
 本当にふたりの間に〝愛〟が芽生えたのだろうか。
 だからそんな無茶をしたというのか。
 ――いや。少なくとも、カリーナは違うだろう。
 エーゲハルトの目は確かにカリーナに夢中である様子が窺えるけれど、カリーナは取り巻きの男が増えた感覚でいるに違いない。
 そして何よりも、エーゲハルトがミレッラの選んだ男だったから、という理由も大きいように思う。