__5年後
「こう…三間先生、次の患者さんのカルテです」
「真斗、もう1年経つんだからいい加減慣れてよね?」
「ごめん」
高校卒業後看護について学べる大学に入った俺は無事4年で国家試験に合格し、看護師となった。
それからさらに1年後に幸樹さんと俺と榊さんで都会から少し離れたところに新しく病院を立ち上げ、変わらず幸せに暮らしている。
父さんと母さんを亡くしたあの日から暗い海底で自分とにらめっこをしていた俺に差し出された1つの手、その手を握るためにほんの少しだけ見上げたその先にあった幸せがこんなに温かいものだったなんて。
