見上げた先の幸せ

父さんは泣きながら謝る俺の頭を撫でて消えていき、同時に俺は目を覚ました。

「…幸樹、さん?」
「真斗!」

俺が目を覚ましたことに気づいた幸樹さんはすごい勢いで抱きついてきた。

「幸樹さん、夢で父さんに会ったんだ」
「え?」

俺は幸樹さんの肩に頭を乗せ、ぽつりぽつりと夢の中での父さんとのことを話した。
話し終えると「そっか」と優しく頭を撫でてくれた、父さんのとは違う温かい手で。

「…ところでここはどこ?」
「実家、病院に行く手もあったんだけど目覚ました時に病院だと余計思い出させちゃうかなって」
「…そう」
「隣に伊藤家もあるよ、さっきおじいさんが見に来てた」