見上げた先の幸せ

「冬璃、おはよう」
「おはよー最近顔色良くなってきたな!眠れてるのか?」
「うん…そんなことより、春のことで話したいことがあるんだけど」
「春のこと?」
「サポートして欲しいって言ってたでしょ?それで幸樹さんに何ができるか聞いてみたら教室での席で周りに女子がいないようにしたり、バス座席も1番前の角にしたり、いろいろ出来ることがあるらしくて…」
「へぇ〜そっか!さっそく岩瀬に確認してみなきゃだな!にしても珍しいね、真斗がそこまで人にしてあげるなんて」
「…友達、だし。それに少しは幸樹さんの助けになるかなって」
「へぇ〜ふーん…そっか〜顔真っ赤にしちゃって〜」

冬璃は嬉しそうに、悪そうに、ニヤニヤと俺を見つめてきた。
冬璃のこういうところは嫌いだ。
でも確かに幸樹さんと出会ってから俺はだいぶ変わったと思う。きっと幸樹さんと出会わなければこんな風に冬璃と笑い合えてなかっただろうし、春と再会することも、俺が人のために何かしたいと思うこともなかっただろう。