見上げた先の幸せ

「じゃあ春くん呼んでくるね」
「はーい」

春に冬璃がいることを伝えてなかったからどうなることかと思ったけれどいつも通りくだらない話をするだけだった。


「真斗ごめん、今日俺仕事残ってるから先に寝ててくれる?」
「うん、頑張って」
「ありがと、おやすみ!」

書斎は寝室の横に隣接してある。扉は無く、広めの開口部にカーテンが付いている。幸樹さんが夜遅く仕事をする時はカーテンを閉めないから後ろ姿を眺められる。
幸樹さんはいつも頑張っているけど休めているのだろうか、病院の仕事もだけど家でも家事をほとんどしてくれている。前に食器を洗うのを手伝おうとしたら学生の本分は学業でしょと言いくるめられてしまった。

幸樹さんの邪魔にだけはなりたくないなあ。