旦那様に夫(腐)人小説家だとバレてはいけない!



「いらっしゃいませ、本日はどのようなご用件でしょうか?」
「こんにちは。今日は本棚と書類などを整理するために棚を買いに参りました」
「かしこまりました、色や大きさにこだわりはありますか?」

 アメリアは自分の部屋を思い出した。白や薄い色を基調にした部屋であり、あまり暗い色は使われていない。それなら棚たちもそれに合わせたものが良いだろう。大きさは大きければ大きいほどいいだろうが、あまりにも大きい物を買えばスペースを余らせてしまう。かといって、長い目で見た時にしまう場所がなくなるのも困る。
 悩みに悩んだ結果、適度に大きいものを購入することにした。書類……もとい、書いた作品たちをしまうための棚も本棚と似たような色と大きさにすることにし、種類別に分けやすいように仕切りも何個か購入することになった。

(……流石に予想はしていたけど、高いわね)

 店主が品物の手配をしている間に領収書の確認をされたが、アメリアは本日二度目の高額な領収書に精神的に疲弊していた。これが自分のお金で買うとしても相当な勇気がいるだろうが、今回はウォーカー家の財産を使っている。言い換えれば、ウィリアムが稼いだお金とも言える。いくら家族とはいえ、許可をもらっているとはいえ、人のお金で買い物をするのはアメリアの精神に大きなダメージを与えていた。
 領収書にサインをし、本棚は後日届けられることになった。
 家具屋での買い物も早々終わってしまった。だが、外に出れば空の色はオレンジ色になっており、帰ることを考えればちょうど良い時間だった。

「リリー、今日はありがとう。とても助かったわ」
「いえ! むしろ、奥様と一緒にお買い物ができてとても楽しかったです」