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龍宮の夕陽が差し込む廊下。
バスローブ一枚で徘徊していた龍王が大の字で倒れていた。
龍宮は王族の居室にあたるので、
龍宮付きのメイドは厳しく制限されており、
倒れた龍王も、しばらく放置されていたようだった。
小さく鳩尾の痛みにうめきながら、龍王は起床したようだった。
右手を天井に掲げて、手でワキワキと空気を掴む動きをする。
思ってたより、たわわになった王妃の胸を反芻していた。
起き上がろうと鳩尾の痛みに苛まれると、
王妃の軽蔑するように見下してくる黄金の瞳を思い出して、剣呑な光を帯びる緋色の瞳は目を閉じて蜜色の長い髪をかき揚げながら腹筋の力を使って起き上がった。
龍王の目の前にある執務室の扉があくと、男が立っていた。
「龍王様、何してるんですか?
廊下で寝るようになるなんて、本当においたわしい。」
龍王に後半は棒読みで声を掛けていた。
この男は龍王の父方のまた従兄弟でなにかと一緒に学び育って来た幼馴染をしているこの国の宰相になっている優秀な従兄弟であった。
宰相の名前は シン・クリーガ。
クルーガ侯爵の嫡男で、龍王とは親戚。
派手な見た目ではなく凡庸な顔立ちで漆黒の髪と瞳の好青年的な清潔感のある美丈夫だった。
龍王と違い奥様至上主義の夫婦仲の良い宰相として、公私共に充実している。
「あの女のせいだ」龍王はぶっきらぼうに、現状を答える。
「あのね、
いい加減、王妃様と和解したらどうなの?
元老院の爺さんらの言い分もむかつくのはわかるが、さすがに王妃様がかわいそうだよ。
それに、・・・」
言いづらそうに、言葉が詰まる宰相の真は龍王から視線を逸らす。
「なんだよ、なんかあるのか?
話せ、重要な事なんだろ」
幼馴染のシンの癖が、言いづらいことは言葉が詰まる事を知っていた。
「お前が早く王妃との初夜を終わらせないお前が悪いんだ。
隣国の王妃が身体が弱いのは知っているな!
その後釜にと白い結婚をしているんだから、
龍玉眼をもつ、うちの王妃が欲しいって書状が来てんだよ。」
「ハッ、ふざけんなあんな王妃でも俺のものだ」
「そう思っているなら、王妃様との夫婦仲の再構築してくれよ」
一応龍王の独占欲の対象内であった事に、苦笑いしながら苦言を告げる。
宰相シンは腰に刺した懐中時計を見やると、それでは俺は帰るよ大切な奥様が待っているからね」
ひらひらと手を振りながら、宰相シンは立ち去っていった。
龍王も立ち上がると、夕窓の外を眺めて目的の場所に歩を進めた。
龍宮の夕陽が差し込む廊下。
バスローブ一枚で徘徊していた龍王が大の字で倒れていた。
龍宮は王族の居室にあたるので、
龍宮付きのメイドは厳しく制限されており、
倒れた龍王も、しばらく放置されていたようだった。
小さく鳩尾の痛みにうめきながら、龍王は起床したようだった。
右手を天井に掲げて、手でワキワキと空気を掴む動きをする。
思ってたより、たわわになった王妃の胸を反芻していた。
起き上がろうと鳩尾の痛みに苛まれると、
王妃の軽蔑するように見下してくる黄金の瞳を思い出して、剣呑な光を帯びる緋色の瞳は目を閉じて蜜色の長い髪をかき揚げながら腹筋の力を使って起き上がった。
龍王の目の前にある執務室の扉があくと、男が立っていた。
「龍王様、何してるんですか?
廊下で寝るようになるなんて、本当においたわしい。」
龍王に後半は棒読みで声を掛けていた。
この男は龍王の父方のまた従兄弟でなにかと一緒に学び育って来た幼馴染をしているこの国の宰相になっている優秀な従兄弟であった。
宰相の名前は シン・クリーガ。
クルーガ侯爵の嫡男で、龍王とは親戚。
派手な見た目ではなく凡庸な顔立ちで漆黒の髪と瞳の好青年的な清潔感のある美丈夫だった。
龍王と違い奥様至上主義の夫婦仲の良い宰相として、公私共に充実している。
「あの女のせいだ」龍王はぶっきらぼうに、現状を答える。
「あのね、
いい加減、王妃様と和解したらどうなの?
元老院の爺さんらの言い分もむかつくのはわかるが、さすがに王妃様がかわいそうだよ。
それに、・・・」
言いづらそうに、言葉が詰まる宰相の真は龍王から視線を逸らす。
「なんだよ、なんかあるのか?
話せ、重要な事なんだろ」
幼馴染のシンの癖が、言いづらいことは言葉が詰まる事を知っていた。
「お前が早く王妃との初夜を終わらせないお前が悪いんだ。
隣国の王妃が身体が弱いのは知っているな!
その後釜にと白い結婚をしているんだから、
龍玉眼をもつ、うちの王妃が欲しいって書状が来てんだよ。」
「ハッ、ふざけんなあんな王妃でも俺のものだ」
「そう思っているなら、王妃様との夫婦仲の再構築してくれよ」
一応龍王の独占欲の対象内であった事に、苦笑いしながら苦言を告げる。
宰相シンは腰に刺した懐中時計を見やると、それでは俺は帰るよ大切な奥様が待っているからね」
ひらひらと手を振りながら、宰相シンは立ち去っていった。
龍王も立ち上がると、夕窓の外を眺めて目的の場所に歩を進めた。
