だいすき・あふれる・かくれんぼ

ある、きりりと冷えた放課後、
掃除もホームルームも終わって、
俺が、窓際の一番後ろの席、うさぎの子の席を振り返ると、
まるで煙が立ち消えるように彼女の姿はきれいになくなっていた。

「よーし、探すぞー!」

俺は、
深緑色の制服のブレザーの上に、
ベージュ色のダウンジャケットを着て、黒と灰色のマフラーをリボンの形に結び、紺色のスクールバッグを肩にかけ、勇んでずんずん教室を出る。

最近、
彼女と俺は、放課後、
「かくれんぼ」にハマっている。

きっかけはささいなことだった。
数日前の放課後、
俺が担任の先生に呼ばれて職員室へ行っている間、
教室で彼女を待たせることになった。
俺がいそいで教室へ戻ったら彼女はいなかった。
その代わり、
俺の机に白いふせんのメモが貼ってあった。
- 私を見つけてみて。