夏と先生と初恋。

クラリネットのソロの後には、全てを諦めて


過去を振り返り、回想するようなシーンが続く。



「この曲のなかだと1番暗くて辛いシーンだね。


だけど、暗闇があるからこそ光が際立つ。


夜があるから、夜明けがあるんじゃないかな」



「夜があるから、夜明けがある…」



…ここは、わたしたちの心に住みつく闇が


曝け出されるシーンなのかもしれない。



「挑戦は、いつでも正しいわけじゃない。


〝今じゃない〟って思うなら、


それも一つの選択肢だね。


だけど、少しでも心が動くなら、


とことん自分の気持ちに向き合えばいい。


竹中が、やりたい方を選べばいいんだよ」



わたしがソロオーディションを受けるか


迷っていることを見透かしたような藤木先生の言葉。


ふわりとあたたかいものに包まれるように、


沈んだ心に染み込んでいく。



「…やりたいようにやってみます。


そしたらきっと、後悔のない選択ができるから」