夏と先生と初恋。

今でも朝起きられなくて遅刻したりする人はいる。


いるけど、基礎合奏をなくそうと言う人はいない。


基礎合奏の成果が音に現れたから。



「腹筋使って真っ直ぐ吹いてー」



有言実行。


希空先輩たち幹部は、そうできるだけの実力と、


人を惹きつける魅力を持っていた。



「これで基礎合奏を終わります」



この合奏は、来週からわたしたちに引き継がれる。


不安は大きい。


だけど、先輩たちがここまで育てた


わたしたちの音を、絶対にこれ以上のものにしたい。


そんな気持ちも大きい。



「あ、ひまりちゃん、今ちょっとだけ時間いい?」



基礎合奏が終わって、


個人練習に移ろうとしていた時、


希空先輩に呼び止められた。


わたしだけじゃなくて、他の次期幹部たちもそれぞれ


現幹部の先輩たちに集められている様子。



「ここじゃあれだから、場所移動しよっか」