夏と先生と初恋。

音楽室をぐるりと見回した後、口を開いた。



「次期コンミスは———竹中ひまり」



希空先輩の視線がわたしに留まる。


希望先輩の視線に促されるように立ち上がって、


深く、一礼した。


本当に、わたしでいいのかな。


希空先輩みたいに、みんなをいい方向に導けるかな。


不安はたくさんある。


だけど、希空先輩から受け継ぐこの役目を、


全力で全うしたいと思った。



「以上で次期幹部の発表を終わります」



前に立つ幹部の先輩たちは立派で、


すごく大きく見える。


先輩たちが、たった1年、早く生まれただけなのに。


わたしたちと先輩たちでは全然違う。



「これでやることは終わりだし、解散にしようか。


練習に戻っていいよ。


…今の幹部と、次期幹部は音楽室に残ってくれる?」



一気に人の減った音楽室に残されたのは、12人。


現幹部と次期幹部。


託す先輩たちと受け継ぐわたしたち。