夏と先生と初恋。


「みんなに集まってもらった理由は2つ。


1つ目が、課題曲をどれにするか、だね」



課題曲、か。


4番になったらいいな。



「俺自身は、4番の行進曲「エール」


がみんなにあってると思ってる。


でも、演奏するのは俺じゃなくて


みんなだからね。


最終的にはみんなに決めてもらいたい」



先生も、行進曲「エール」がいいと思ってるんだ…


わたしが感じていた〝あっている〟という感覚は


間違っていなかったみたいだ。


そして、課題曲を、わたしたちが、決める。



「純粋に吹きたい曲でいいよ。


俺と、ここにいる部員たちで吹きたい曲。


4曲の中から1曲だけ手を挙げてね」



全員が伏せた音楽室の中で


一曲ずつ順に曲名が呼ばれていく。


わたしはもちろん、行進曲「エール」に手を挙げる。



「もう、顔を上げていいよ。


…今年のみんなの課題曲は、行進曲「エール」」