コミカルな司会とともに、コンサートが始まる。
目の前にいる一年生の中には、
きっとわたしの後輩になる人もいるんだろうな。
どこか不思議な気持ちだった。
「——どうぞ、お聞きください!」
司会が引っ込むと同時に藤木先生が出てきて、
指揮台に登った。
…始まる。
わたしは、曲の始まる直接の緊張をはらんだ空気が好きだ。
演奏が始まってからは無我夢中。
藤木先生の一挙手一投足、
わたしたちに出される指示を
なに一つ見逃さないように注視する。
ディスコ・ドリーム
リーフ・マーチ
はるのうた
課題曲が順に演奏されていく。
そして、最後の一曲。
行進曲「エール」
行進曲としては遅めのテンポで、
「エール」という名前の通り、
行進曲の華やかさだけでなく
内に秘めた推進力のようなものを感じさせる曲だ。
…実は、わたしはこの曲が1番
わたしたちにあっている気がしている。
